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補助金と助成金は別のもの|会社設立をした個人事業主が使える順番

個人事業主 法人成り 融資 補助金 公開 2026年9月2日 最終更新 2026年9月2日 運営者:サイト運営事務局 本文 約5,998字

使える制度を探している方へ

個人事業主から会社設立をしたところで、補助金や助成金が使えないかと考えている方に向けたページです。何が違い、どう使い分けるのかを確かめたい、という場面のためのものです。

補助金と助成金は別のものです。 補助金は審査があって落ちることがあり、助成金は要件を満たせば原則として受けられます。

どちらも後払いという共通点があります。手元の資金がないと使えない。そこを踏まえて、順に見ていきます。

補助金と助成金は、性質が違う

補助金と助成金は、性質が違うを表したイラスト
落ちるか、落ちないかが大きな違いです

最初に、2つの違いを押さえます。混同されがちですが、仕組みが違います。

補助金は、予算の枠が決まっていて、その中から採択されたものだけが受け取れます。公募があり、審査があり、落ちることがあります。

所管は経済産業省や中小企業庁、自治体などです。事業の取り組みを支援するという性格が強い。

助成金は、要件を満たせば原則として受けられます。予算の枠で切られることが少なく、審査というより要件の確認です。

所管は厚生労働省が中心です。雇用や労働環境に関するものが多く、人を雇っていることが前提になる制度が並びます。

だから、会社設立をして従業員がいるなら助成金が視野に入り、事業の取り組みに投資するなら補助金が視野に入る。使う場面が違います。

個人事業主のときも、どちらも使えました。法人成りをして対象が広がるわけではありませんが、規模が大きくなるほど選択肢は増えます。

そして、どちらも後払いです。ここは共通しています。

補助金と助成金の違い
会社設立のあと、どちらが合うかは事業の形で変わります

個人事業主のまま使えるものもあれば、法人成りをして規模が大きくなってから届くものもあります。いま自分がどの位置にいるかで、探す先が変わります。

それぞれの中身を見ていきます。

出典小規模事業者持続化補助金について – 中小企業庁 (中小企業庁/2026年9月2日確認)

後払いという共通点

後払いという共通点を表したイラスト
振り込まれるまで、半年以上かかることも

両方に共通する、いちばん大事な性質を先に書きます。後払いです。

先に自分でお金を使い、その実績を報告して、審査を経てから振り込まれます。申請が通った時点でお金が入るわけではありません。

だから、手元に資金がないと使えません。100万円の設備を買って3分の2の補助を受けるとしても、まず100万円を払う必要があります。

会社設立の直後は、資金がいちばん薄い時期です。ここで補助金をあてにして大きな支出をすると、資金繰りが行き詰まります。

しかも、振り込まれるまでの期間が長い。申請から入金まで、半年から1年かかることもあります。

だから、補助金は資金計画の柱にできません。使えたら助かるもの、という位置づけです。

柱にするのは融資か自己資金です。融資で資金を確保しておいて、補助金が採択されたらそれを返済に回す。この順番なら無理がありません。

個人事業主のときから補助金を使ってきた方には当たり前の話かもしれませんが、会社設立を機に初めて検討する方は、ここを誤解しがちです。

個人事業主のときに手元資金でやりくりしてきた方ほど、この立て替えの重さを見落としがちです。法人成りの直後はなおさら注意してください。

補助率が3分の2でも、自己負担は3分の1ではありません。一時的には全額を負担します。

出典【2026年最新版】小規模事業者持続化補助金とは?概要や最新動向などを解説 – 創業手帳【公式】 (創業手帳/2026年9月2日確認)

小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金を表したイラスト
締切から逆算して、相談に行きます

個人事業主や小さな法人が使いやすい補助金として、小規模事業者持続化補助金があります。

販路を開拓する取り組みや、業務を効率化する取り組みにかかる費用を補助する制度です。中小企業庁が所管しています。

対象は小規模事業者です。従業員の数に基準があり、商業やサービス業では5人以下、製造業やその他の業種では20人以下といった区分になっています。

会社設立をしたばかりの法人でも、事業として稼働していれば対象になり得ます。個人事業主のままでも申請できます。

申請には、商工会または商工会議所が発行する事業支援計画書が必要です。会員である必要はありませんが、相談して書類を作ってもらう手続きが要ります。

だから、締切から逆算して動きます。締切の直前に相談に行っても、書類が間に合わないことがあります。

補助の上限額と補助率は、枠や特例によって変わります。公募のたびに条件が見直されるので、そのときの公募要領を必ず読んでください。

会社設立の直後は、ホームページを作る、広告を出す、看板を替えるといった支出が集中します。この制度が合う場面は多い。

個人事業主のときの売上の推移を材料に、法人成りのあとどう伸ばすかを書ければ、計画に厚みが出ます。

採択されるには、事業計画に説得力が要ります。何のためにその支出をして、どう売上につなげるのか。ここを書けるかどうかで決まります。

出典商工会議所地区 小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠> (日本商工会議所/2026年9月2日確認)

助成金は、人を雇っていることが前提

助成金は、人を雇っていることが前提を表したイラスト
届出を後回しにすると、入口に立てません

助成金の話に移ります。厚生労働省の所管するものが中心です。

多くの制度で、労働保険に加入していることが要件になっています。従業員を雇い、必要な手続きを済ませていることが入口です。

会社設立をして従業員を雇ったなら、労働基準監督署とハローワークへの届出が必要になります。これを済ませていれば、対象になり得ます。

逆に、届出を後回しにしていると入口に立てません。法人成りの直後にこの手続きを済ませておく理由のひとつです。

制度の内容としては、人を新しく雇うことに対するもの、人材を育てる訓練に対するもの、労働環境を整えることに対するものなどがあります。

一人社長の会社では使えるものが限られます。従業員がいることが前提の制度が多いからです。

それから、就業規則や賃金台帳といった労務の書類が整っていることも求められます。要件の確認で見られるからです。

会社設立をしたばかりで書類が整っていないと、要件を満たしていても申請できません。

個人事業主として従業員を雇いながら手続きをしていなかった場合、法人成りはそれを整える機会になります。

だから、助成金を意識するなら、労務の整備を先に進めることになります。社会保険労務士に相談するのが早い分野です。

出典法人化した場合の労働保険、社会保険の手続き | 柏谷横浜社労士事務所|横浜市の社会保険労務士事務所 (柏谷横浜社労士事務所/2026年9月2日確認)

自治体の制度も見る

自治体の制度も見るを表したイラスト
登記の前に確かめる価値があります

国の制度だけでなく、自治体の制度も確かめてください。

市区町村や都道府県が独自に用意している支援があります。創業に対する補助、設備投資に対する補助、家賃の補助など。

金額は国の制度より小さいことが多いのですが、競争率も低い傾向があります。地域の事業者向けなので、対象が限られるからです。

会社設立をした市区町村のホームページを見てください。産業振興課や商工課といった部署が担当していることが多い。

それから、特定創業支援等事業という仕組みがあります。市区町村が認定した支援を受けると、会社設立の登録免許税が軽減されるといった優遇が受けられます。

個人事業主が法人成りをする場合でも対象になることがあります。会社設立の前に確かめる価値があります。

制度融資も自治体の仕組みです。金利の一部や信用保証料を自治体が補助する形で、実質的な負担が下がります。

こうした制度は広く告知されないので、自分で探すことになります。商工会議所や商工会に相談すると、地域の情報が集まっています。

個人事業主のときには縁のなかった窓口かもしれません。法人成りを機に一度顔を出しておくと、あとで情報が入りやすくなります。

会社設立の届出で市区町村へ行く機会があるので、そのときに窓口で聞いてみてください。

出典会社設立の費用・税金を半額にする方法(特定創業支援事業による支援を受けたことの証明) (司法書士おおざわ事務所/2026年9月2日確認)

会社設立そのものより、法人成りしたあとの設計で差がつきます

個人事業主のうちに決めておくこと(役員報酬・決算期・社会保険の入り方)は、あとから直すと手間もお金もかかります。法人成りの前後をまとめて見てくれる相手に、いちど当ててみるのが早道です。

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受け取ったら、収入として扱う

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圧縮記帳という仕組みもあります

見落とされやすい点を書いておきます。補助金や助成金を受け取ると、税金がかかります。

法人が受け取れば、原則として益金になります。法人税の課税対象です。個人事業主なら、事業所得の収入金額に入ります。

だから、100万円もらっても100万円が手元に残るわけではありません。利益が出ていれば、その一部は税として出ていきます。

それでも、返さなくてよいお金であることに変わりはありません。融資と比べれば、はるかに有利です。

設備の購入に使った場合は、圧縮記帳という仕組みを使える場合があります。補助金で取得した資産の帳簿価額を減らして、課税を将来に繰り延べる方法です。

この処理には要件があり、計算も複雑です。使うなら税理士に確かめてください。

それから、受け取る時期と支出する時期がずれます。支出した期に費用が立ち、受け取った期に収入が立つ。決算をまたぐと、利益の出方が凸凹します。

会社設立の第1期にこれが起きると、数字が読みにくくなります。金額が大きい場合は、期をまたぐかどうかも意識してください。

個人事業主のときは暦年で締めるので期ズレの幅が読めましたが、法人成りをすると事業年度しだいで見え方が変わります。

個人事業主のときも同じ扱いでしたが、法人になると決算の見え方に影響が出ます。

出典創業・会社設立で使える補助金・助成金まとめ!東京都の創業助成金も解説 (マネーフォワード/2026年9月2日確認)

探し方と、時間の使い方

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申請書を書くこと自体に、価値があります

制度をどう探すかの話をします。

補助金には公募の期間があります。いつでも申し込めるわけではないので、時期を調べる必要があります。

中小企業庁や自治体のホームページ、それから補助金の情報をまとめたサイトが使えます。ただ、まとめサイトの情報は古いことがあるので、必ず公式の公募要領で確かめてください。

商工会議所や商工会に相談すると、地域で使える制度を教えてもらえます。会社設立をした地域の商工会議所に一度行ってみる価値があります。

そのうえで、申請には時間がかかります。事業計画を書き、見積書を集め、必要な書類をそろえる。数週間はかかると見てください。

だから、締切の直前に見つけても間に合いません。使いたい制度があるなら、次の公募を待つつもりで準備を始めます。

それから、申請書を書くこと自体に価値があります。何のために何を買い、どう売上につなげるのか。事業計画を書き直す機会になります。

採択されなくても、その計画は残ります。融資の相談にも使えるので、無駄にはなりません。

個人事業主のときから使っている制度があるなら、法人成りで対象から外れないかも確かめてください。事業者の区分が変わることがあります。

会社設立の直後は、この作業に時間を割く余裕がないかもしれません。無理に急がず、事業が落ち着いてからでも構いません。

出典【2026年最新版】小規模事業者持続化補助金とは?概要や最新動向などを解説 – 創業手帳【公式】 (創業手帳/2026年9月2日確認)

融資と補助金を、どう組み合わせるか

融資と補助金を、どう組み合わせるかを表したイラスト
外れても回る状態にしておきます

最後に、資金の組み立て方を整理します。

柱にするのは自己資金と融資です。会社設立のときに資本金として入れた分と、金融機関から借りた分。ここで必要な資金を確保します。

そのうえで、補助金や助成金を上乗せとして考えます。採択されれば助かるが、外れても事業が回るという状態にしておく。

補助金が採択されたら、入金された分を融資の返済に回すという使い方もできます。これなら資金繰りに無理がありません。

順番としては、融資の相談を先に進めます。会社設立の直後から動けるのは融資のほうです。

補助金は公募の時期に合わせるので、こちらの都合では動かせません。だから、後から乗せる形になります。

助成金については、労務の手続きを済ませておくことが先です。届出が終わっていれば、あとから該当する制度を探せます。

個人事業主のときは、こうした組み立てを意識する機会が少なかったかもしれません。会社設立をすると、資金の話が経営の一部になります。

個人事業主のときは自分の判断だけで済んでいた資金の出入りが、法人成りのあとは会社の資金として説明を求められます。

いちばん避けたいのは、補助金をあてにして支出してしまい、外れて資金が足りなくなることです。

出典新規開業・スタートアップ支援資金|日本政策金融公庫 (日本政策金融公庫/2026年9月2日確認)

まとめ|柱は融資、補助金は上乗せ

まとめ|柱は融資、補助金は上乗せを表したイラスト
公募要領を、必ず読んでください

補助金と助成金は別のものです。補助金は審査があって落ちることがあり、助成金は要件を満たせば原則として受けられます。

  • 補助金経済産業省・中小企業庁・自治体など。公募と審査があり、事業の取り組みが対象
  • 助成金厚生労働省が中心。雇用や労働環境に関するもので、労働保険への加入が入口
  • 共通点どちらも後払い。先に自分で支出して、実績を報告してから振り込まれます
  • 税務受け取れば収入として扱われ、課税の対象になります。全額は残りません

会社設立の直後は資金がいちばん薄い時期です。補助金をあてにして大きな支出をすると、資金繰りが行き詰まります。

柱にするのは自己資金と融資です。補助金や助成金は、採択されれば助かる上乗せとして考えてください。

小規模事業者持続化補助金は、個人事業主にも法人成りをした会社にも使いやすい制度です。商工会議所の事業支援計画書が要るので、締切から逆算して動いてください。

自治体の制度も確かめてください。金額は小さくても競争率が低く、会社設立の登録免許税が軽減される仕組みもあります。

ここに書いた内容は2026年9月時点の一般的な整理です。制度の要件と金額は公募のたびに見直されます。実際の申請の前に、公募要領と商工会議所などの窓口でご確認ください。

出典小規模事業者持続化補助金について – 中小企業庁 (中小企業庁/2026年9月2日確認)

その支出は、補助金がなくても実行できますか

できないなら、まだ手を出す時期ではありません。補助金は後払いで、振り込まれるまで半年以上かかることもあります。先に全額を自分で払う必要があります。

使いたい制度があるなら、締切から逆算して動いてください。商工会議所の書類が要る制度では、直前に相談しても間に合いません。

会社設立をした市区町村の制度も確かめる価値があります。金額は小さくても競争率が低い。組み立てに迷う部分は、商工会議所や税理士にご相談ください。

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個人事業主の会社設立と法人成りについて、国税庁・法務局・日本年金機構などの一次情報を確かめながらまとめています。記事の内容は執筆時点の制度にもとづく一般的な解説です。個別の判断は税理士など専門家と、所管の官庁にご確認ください。

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